水産加工品
日本の最西端に位置し、三法を海で囲まれる長崎は、漁獲量全国2位、魚種は全国1位といわれるほど魚に恵まれた地です。
ここでの暮らしは古くから魚とともにあり、江戸時代、世界で珍重された「俵物」に代表されるような干物や出汁、あるいは御飯のお供など、水産加工品が多彩に発達してきたのも必然でした。以来、長崎の水産加工品は試行錯誤を重ね、さらなる美味しさを食卓に提供しています。
そして、今なおつづく美味しさへの探究心は、「皆様に本物の味を届けたい」との想いはもちろん、「魚に恵まれた長崎のプライド」から生まれるものかもしれません。
素材本来のとびきりの旨さとともに、作り手の想いも一緒に味わっていただきたい逸品です。
農畜産加工品
和・華・蘭グルメの代表格「卓袱料理」の中でも、とりわけ存在感のある「東坡煮」をはじめ、全国にもその味のファンが多い長崎の畜産加工品。
近年では、平成24年に開催された5年に一度の和牛のオリンピック「第10回全国和牛能力共進会」で、内閣総理大臣賞を受賞し日本一に輝いた「長崎和牛」でも注目を集めていますが、豚肉や牛肉に限らず様々な美味をお試しいただきたい逸品ぞろいです。
秘密は、長崎の自然にあり。独特の丘陵地形のおかげで農産物はまんべなく日光を浴びることができ、温暖な気候は環境を優しく、温かく包んでくれます。そんな「美味しく名あれ」という自然からのメッセージを受けて、今日も抜群の美味を皆様にお届けします。
麺類
長崎を代表する麺料理、「ちゃんぽん」。現在では中華料理店をはじめ、数々のお店で楽しめる定番の味ですが、長崎発祥の料理だとご存知でしたか?
明治時代、長崎で改行していた中華料理店のオーナーが、当時の中国人留学生に安くて栄養価のある物を食べさせようと考案したのが始まりだとか。以来、その想いは地域に浸透し、長崎を代表する料理にまでなりました。もりかすると、本場のちゃんぽんは積み重ねた愛情の分だけ味わい深いのかもしれません。
また、「皿うどん」も宅配の際にスープがこぼれないように、汁なしのちゃんぽんを考えたのが始まりだそう。ここでも、食べる人のことを想う長崎の心が表れています。
他にも地域の特産を使った愛情たっぷりの麺料理がズラリ。ぜひ一度、ご賞味ください。
菓子類
人は疲れているとき、甘い物がほしくなります。もしかすると、わざわざご足労いただいたお客様にお茶菓子を出すのも、頑張った後のちょっとした休憩に甘い物を食べるのも、「疲れをとって、ゆっくりしてくださいね」というおもてなしの心なのかもしれません。
そう考えると、砂糖が未だ貴重品だった江戸時代にあって、たくさんの砂糖を用いることができた長崎は、古くからおもてなしの文化が息づいた地域だったとも言えるでしょうか。
取引された砂糖が全国へと流通される中、小倉までの街道沿いには砂糖文化が生まれますが、とりわけ、起点であった長崎の贅沢な味わいは格別だったことでしょう。
かつてのおもてなしの心を今に伝える甘味の数々を、ぜひご賞味ください。
嗜好品
かつて、日本で結ういつ海外に開かれていた長崎。ここには、様々な文物が流入しました。
それらが、単に目新しいだけの物として風化せずに、今に残るのは、「新しいもの好き」の長崎の人々が、珍しい物を受け入れるとともに、その楽しみ方などの習慣までも取り入れたからかもしれません。
一方で、日本古来の文化や風習も大切にしてきた長崎。
そして、これまでの伝統と、海外からの革新が出会ったとき、長崎独自の文化も生まれました。
新しさと、古き良き時間と、両者の融合と。この三者三様の絶妙なバランスが、長崎を和・華・蘭文化と言わしめる所以なのかもしれません。
昔の人も愛した、長崎の時間の楽しみ方。ぜひ皆さんも一度お試しください。
工芸品
海外文化が日本で始めて上陸した長崎には、工芸品も異国情緒漂う品々がたくさんあります。
ガラス製品をポルトガル語で呼ぶ「長崎ビードロ」や、そんなビードロの粉を糸に塗って相手のハタ(凧)を切る「長崎のハタ」。ヨーロッパから伝わった技術を駆使した「ステンドグラス」や、中国からもたらされた「べっ甲細工」、更には地元に古くから伝わる「鯨の工芸品」などなど、数え上げると切りがありません。
そして、そのどれもが、カタチだけの模倣ではなく、長崎が誇る名品の数々の中から、今回、選りすぐりの逸品をご紹介します。皆さんの暮らしを、空間を、ぜひ豊かに彩ってください。